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【9月第3回】国語|“イメージ”と“事実”を分け、定義と根拠を読む読解トレーニング

国語読解トレーニング「9月第3回」を公開いたしました。

当塾では、国語の学習において、

文章を「読む」だけではなく、情報同士の関係を構造として整理する力

を育てることを重視しています。

9月は、文章の結論を確認するだけではなく、

その結論を支えている根拠や仕組みを捉えること

に取り組んでいます。

第1回では、見た目を表す「たとえ」と、実際の性質を説明する「事実」を分けました。

第2回では、目に見える状態と実際の状態を分け、条件の違いから、見え方を変えている仕組みを整理しました。

第3回では、そこからさらに一歩進み、

普段持っているイメージと、本文に示された事実を分け、定義と分類の根拠から結論を捉えること

に取り組みます。

今週の課題とあわせて、塾生限定ページにて公開している音源トレーニングをご活用ください。

今週の課題(最重要)

▶ 音源トレーニングはこちら(塾生限定ページ)
https://educatio.biz/only-members/

■ 小学生

・該当範囲:P.50~P.51
・実施内容:問題演習+丸付け+直し

※最後の通塾時に確認を行います
(未完了の場合は未達成扱いとなります)

■ 中学生

・該当範囲:県立入試過去問(2年分)
・実施内容:問題演習+要約+根拠確認

※教材名はニュースページでは掲載しておりません
(塾生へ別途案内)

なお、10月5日の国語読解トレーニングの音源配信はお休みとなります。

今回のテーマ

9月第3回のテーマは、

「普段のイメージと本文の事実を分け、定義と根拠から理解を組み直すこと」

です。

私たちは、身近なものほど、

「すでに知っている」

「きっと、このような仕組みになっている」

と考えながら文章を読むことがあります。

しかし、自分が持っているイメージと、本文に示された事実が、必ずしも一致するとは限りません。

説明文を正確に読むためには、

・自分は、読む前にどのようなイメージを持っていたのか
・本文では、そのイメージがどのように修正されているのか
・一般的な関係と、個別の事例には、どのような違いがあるのか
・それぞれの部分は、どのような位置関係にあるのか
・物事を分ける基準は、どこに示されているのか
・題名の問いに、本文はどのように答えているのか

まで整理する必要があります。

今回のトレーニングでは、

普段持っているイメージ

↓

一般的な関係

↓

個別の事例への問い

↓

イメージの訂正

↓

実際の位置関係

↓

分類の基準

↓

題名への答え

という流れを捉えます。

文章に書かれた知識を覚えるだけではありません。

「自分がもともと知っていること」

と

「本文を根拠として分かること」

を分け、本文に従って理解を組み直します。

「知っていることを答える読解」から、

「本文の定義と根拠によって、自分の理解を更新する読解」へ。

今回は、先入観に左右されず、文章そのものを根拠として結論を捉えるところまで思考を深めます。

普段のイメージと、本文の事実を分ける

説明文では、読み手が普段持っているイメージを問い直し、実際の仕組みや分類を説明することがあります。

このとき注意したいのが、

自分の知識を使って、本文を読んだつもりになってしまうこと

です。

本文に書かれた内容と、自分がもともと知っている内容が似ていると、細かな違いを見落としやすくなります。

そのため、まずは、

・本文では、どのような問いが示されているのか
・一般的なイメージは、どのようなものか
・そのイメージに対して、本文は何を訂正しているのか
・訂正後の事実は、どの部分に書かれているのか

を確認します。

今回の文章では、読み手が持ちやすいイメージが示された後に、それを明確に訂正する表現が置かれています。

この表現を境に、

読み手のイメージ

から

本文が説明する事実

へと、文章の役割が変わります。

印象や経験に基づいて答えるのではなく、

「本文には、どのように書かれているのか」

を確認することが、説明文読解の基本です。

一般的な関係と、個別の事例を分ける

文章の最初に、一般的な関係が説明され、その後に、個別の事例が示されることがあります。

一般的な関係を理解しただけでは、文章全体を読めたことにはなりません。

後に示された事例が、

一般的な関係と同じなのか

それとも、異なる特徴を持っているのか

を確認する必要があります。

今回のトレーニングでは、

一般的な関係

↓

具体例による確認

↓

個別の事例への問い

↓

一般的なイメージとの違い

↓

個別の事例における正しい関係

という順序を整理します。

一般と個別を混ぜずに読むことで、

「文章は、どこで読み手の理解を切り替えようとしているのか」

が明確になります。

大切なのは、前半と後半の内容を別々に覚えることではありません。

一般的な関係を土台として、個別の事例のどこが異なるのかを捉えることです。

位置関係を、入れ子の構造として整理する

説明文では、ある部分の表面に別の部分があり、さらにその内側に別のものが含まれているというように、複数の位置関係が示されることがあります。

このような文章では、登場する言葉を覚えるだけでは、正確な理解にはつながりません。

重要なのは、

「何が、どの部分にあるのか」

を階層ごとに整理することです。

全体

↓

全体の表面にある部分

↓

その部分の中にあるもの

というように、位置関係を一段ずつ捉えます。

ここで、それぞれの言葉が指しているものを混同すると、

外側にあるもの

表面にあるもの

内側にあるもの

の関係が崩れてしまいます。

今回の音源では、設問を通して、

・一般的な位置関係
・個別の事例における位置関係
・読み手がイメージしていた位置関係
・本文によって訂正された位置関係

を分けて確認します。

複数の情報を並べるだけではなく、どの情報が、どの階層に属しているのかを整理することが大切です。

分類は「印象」ではなく「基準」で考える

私たちは、日常的な呼び方や見た目の印象から、物事を分類することがあります。

しかし、説明文では、

「どちらのように見えるか」

ではなく、

「どのような基準によって分けられているか」

が重要になります。

今回の文章では、二つの分類を分ける基準が示されています。

その基準を表に整理し、

分類Aは、どの条件を満たすのか

分類Bは、どの条件を満たすのか

を同じ観点で比べます。

分類A

↓

条件①

分類B

↓

条件②

という対応を明確にすることで、筆者がどの根拠から分類しているのかが分かります。

また、本文に書かれた結論の強さにも注意が必要です。

「必ずそうである」

という断定と、

「そのように扱われる場合がある」

という説明は同じではありません。

「~である」

「~とされる」

「~ことがある」

といった文末表現まで丁寧に読むことで、本文以上に強く言い切ってしまうことを防ぎます。

接続語から、話題の動きを捉える

接続語は、文と文をつなぐだけではありません。

文章の話題や論理が、どの方向へ進むのかを示す標識です。

たとえば、

・前の内容に、次の内容を加える
・話題を別の方向へ移す
・前後で反対の内容を示す

といった働きがあります。

接続語を選ぶ問題では、選択肢の言葉だけを見るのではなく、

「前の文と後ろの文は、どのような関係にあるのか」

を考えることが大切です。

また、本文中で同じ接続語がどのような場面に使われているのかを確認することで、その働きを具体的に理解できます。

接続語を単独の文法問題として扱うのではなく、文章の構造を示す手掛かりとして捉えます。

音源トレーニングについて

当塾の国語指導は、単なる問題解説ではありません。

音源では、

・普段のイメージと、本文の事実をどのように分けるのか
・一般的な関係と、個別の事例をどのように整理するのか
・どの表現によって、読み手のイメージが訂正されているのか
・複数の部分の位置関係を、どのように階層化するのか
・指示語が、どの内容を指しているのか
・分類の基準を、どのように表へ整理するのか
・断定と可能性を、文末表現からどのように読み分けるのか
・接続語が、話題の流れをどのように示しているのか
・題名への答えと、その根拠をどのように一文へまとめるのか

という「思考の流れ」そのものを言葉にしています。

設問の答えを確認するだけではなく、

自分のイメージをいったん脇に置き、本文の定義と根拠によって理解を組み直すこと

を目的としています。

また、抜き出し問題では、空欄だけを孤立させて考えるのではなく、空欄の前後にある言葉までつなげて確認します。

本文から見つけた言葉が、問題文の中で自然な形になるかを点検することも、正確な読解の土台です。

正しい取り組み方(重要)

① 問題を自力で解く
② 本文全体を一文で要約する
③ 音源を聞く(途中で止めて考える)
④ 最初に書いた要約を見直し、書き直す

※音源を聞くだけでは、十分なトレーニングにはなりません

大切なのは、音源を聞く前と聞いた後で、

「自分の読み方がどのように変わったか」

を確かめることです。

自分の知識やイメージだけで問題に答えていなかったか。

一般的な関係と、個別の事例を混同していなかったか。

複数の部分の位置関係を、正しく整理できていたか。

印象ではなく、本文に示された基準から分類できていたか。

「場合がある」という説明を、「必ずそうである」と読み替えていなかったか。

題名への答えを、それを支える説明とともに要約できていたか。

音源を聞いた後に自分の要約を見直すことで、文章に書かれた知識を受け取る段階から、定義と根拠によって理解を再構成する段階へ進みます。

なぜ音源なのか

読解力は、

「解説を聞いた」

という経験だけでは身につきません。

重要なのは、別の文章を読んだときにも、同じ思考の流れを自分で再現できることです。

音源では、

・読む前のイメージを確認する
・文章の問いを捉える
・一般的な関係と個別の事例を分ける
・イメージが訂正される箇所を見つける
・位置関係を階層化する
・分類の基準をそろえる
・文末表現から結論の強さを判断する
・題名への答えと根拠を一文へ再構成する

という過程を、一つずつ確認します。

思考の過程を繰り返し追体験することで、文章を構造として読むための「型」を育てていきます。

9月の学習設計

これまでのトレーニングでは、

4月|情報を整理する

↓

5月|原因と結果をつなぐ

↓

6月|二つの情報を対比する

↓

7月|時間や条件による変化を捉える

↓

8月|複数の具体的な情報を統合し、文章の中心を選ぶ

という順序で、文章を読むための土台を整えてきました。

9月は、文章の中心を選ぶ段階から、さらに一歩進み、

結論を支える根拠や仕組みを説明すること

に取り組んでいます。

第1回では、

見た目を表すたとえと、実際の性質を分けること

具体的な手掛かりから、結論を支える仕組みを見つけること

を扱いました。

第2回では、

目に見える状態と、実際の状態を分けること

条件の違いと、結果の違いを対応させること

複数の場面に共通する仕組みを見つけること

を扱いました。

第3回では、

普段のイメージと、本文に示された事実を分けること

一般的な関係と、個別の事例を整理すること

複数の部分の位置関係を階層化すること

分類の基準と、結論の強さを読み取ること

へと学習を進めます。

文章に書かれた答えを知るだけではなく、

「自分のイメージは、本文によってどのように修正されたのか」

「本文は、どのような基準から分類しているのか」

「その結論は、どこまでの強さで述べられているのか」

まで、自分の言葉で説明する段階へ進みます。

単に扱う文章を難しくするのではなく、文章に対して行う思考操作を、一段ずつ深めていきます。

当塾の学習設計について

当塾では、

・教材
・課題設計
・思考トレーニング(音源)

を一体化させた学習設計を行っています。

単に問題を解き、正解することだけを目的とはしていません。

文章中の情報を役割ごとに整理し、

「どの部分が一般的な説明なのか」

「どこから個別の事例へ移っているのか」

「読み手のイメージは、どのように訂正されているのか」

「複数の部分は、どのような位置関係にあるのか」

「どの基準によって分類されているのか」

「なぜ、この結論へ至るのか」

を自分の言葉で説明できる状態を目指します。

こうして身につけた構造認識は、国語だけではなく、算数・数学・理科・社会・英語を学ぶ際の土台にもなります。

外部の方へ

設問には答えられても、

・自分の知識やイメージを優先して読んでしまう
・一般的な関係と、個別の事例を混同してしまう
・本文によって何が訂正されたのか分からない
・複数の部分の位置関係を正しく整理できない
・印象によって分類し、本文の基準まで戻れない
・「場合がある」という説明を、絶対的な結論として捉えてしまう
・具体的な情報を並べるだけで、題名への答えを要約できない

というケースは少なくありません。

その背景には、

文章に書かれた内容を理解すること

と

自分の先入観を修正し、本文の定義と根拠によって理解を組み直すこと

が、別の思考操作であるという点があります。

読解力とは、文章に書かれた知識を覚える力だけではありません。

一般と個別、全体と部分、印象と事実を分け、本文の根拠から結論を再構成する力

でもあります。

Educatioでは、学年に応じて文章量を増やすだけではなく、文章に対して行う思考操作を段階的に設計しています。

詳しい指導方針・学習設計はこちら
https://educatio.biz/

国語学習を体系的に理解したい方へ

当塾では、国語学習を、

「センス」

ではなく、

「構造として再現可能な技術」

として体系化しています。

その全体像につきましては、国語設計シリーズの目次記事にまとめております。

ぜひ、あわせてご覧ください。

国語設計シリーズ
― 読解力は「構造」で伸ばす ―

国語シリーズ目次記事:URL

読解力は、すべての教科の土台であり、学年や受験区分を問わず必要となる力です。