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【学習設計記録】「できた」の内側まで見る。― 模試と確認テストから始める、夏休みの再設計 ―

2026年7月24日〜7月30日|週次分析レポート

夏休みに入り、学習時間は高い水準で安定しています。

今週は、学校別模試の結果が返却され、7月24日には当塾の確認テストも実施しました。まとまった学習時間を確保できるようになった今、確認すべきなのは「どれだけ勉強したか」だけではありません。

模試の総合的な結果、教科ごとの得点、正答と誤答、途中の筆跡、空欄の有無、解法の長さまで確認し、次の学習へ差し戻す必要があります。

今回は、学校別模試と確認テストの答案をもとに、現在地と夏休みの学習設計を整理します。

なお、個人が特定されないよう、志望校名、得点、順位、偏差値、判定などは掲載していません。

総合的な結果だけでは、次の課題は見えない

学校別模試では、これまでの学習成果を確認できる教科・領域がありました。一方で、教科全体の結果だけを見ていると見落としてしまう、領域ごとの差も表れています。

例えば、数学では総合的には一定の成果が見られましたが、領域別に確認すると、座標や空間図形と、場合の数・確率との間に明確な差がありました。

「数学ができた」「数学ができなかった」という一言では、次に行うべき学習は決まりません。

必要なのは、

・どの領域で得点できたのか
・どの領域で失点したのか
・知識がなかったのか
・条件整理が不十分だったのか
・考え方は合っていたが、答案を完成できなかったのか

という、結果の内側まで見ることです。

模試は判定を受け取るためのものではなく、次の学習を設計するための資料です。

数学――図形答案の改善と、場合の数・確率の課題

7月24日の数学の確認テストでは、複数の難関校レベルの図形問題に取り組みました。

正三角形や合同、相似、接線、三平方の定理、正四面体の表面積など、複数の要素を組み合わせる問題でしたが、今回は解法の方向を示すだけで終わらず、最終的な結論まで答案を閉じることができています。

これは、以前の確認テストで見られた「途中まで考えられているものの、答案として完成していない」という状態からの改善です。

一方で、正答に至った問題の中にも、解答例と比べて計算や説明が長くなっているものがありました。

現段階の次の課題は、単に正解することではありません。

・図形の構造を早い段階で捉える
・必要な補助線や合同・相似関係を選ぶ
・不要な計算を減らす
・同じ解法を白紙から再現する

ところまで、解法の精度を高める必要があります。

また、今回の確認テストは図形を中心としたものであり、学校別模試で失点が目立った場合の数・確率の課題が解消されたことを示すものではありません。

場合の数・確率では、条件を頭の中だけで処理するのではなく、場合分けの基準を答案上に残し、重複や漏れがないことを確認する作業が必要です。

この分析を受け、今週の数学課題には、学校別模試で失点が目立った場合の数・確率を設定しました。併せて、確認テストから抽出した苦手範囲についても、通常教材へ戻って復習するよう指示しています。

得意な図形分野だけを進めるのではなく、答案に表れた穴へ学習を戻すための再設計です。

次回以降は、正答したかどうかだけでなく、

・場合分けの基準を書けているか
・条件を整理できているか
・重複と漏れを点検できているか
・解法を簡潔に再現できるか

まで確認します。

英語――構文把握と「答案になる日本語」は別の力

英文解釈の確認テストでは、主語・述語や修飾関係を捉えようとした記号や書き込みが答案に残っていました。

構文を分析しようとする姿勢は確認できます。一方で、構造をある程度捉えられていても、日本語訳が途中で止まっている箇所や、原文の文法関係を十分に反映できていない箇所が見られました。

特に課題となったのは、

・倒置を含む文
・挿入部分を含む文
・長い主語を持つ文
・受動関係や因果関係を含む文
・構造を捉えた後、日本語の一文として完成させる工程

です。

頭の中で構造が分かることと、採点者が一義的に理解できる日本語として書き切ることは、同じではありません。

英文解釈では、記号を付けることが目的になると、最後の日本語訳が不完全なまま残ることがあります。今後は、構造分析の後に必ず、

1.日本語の主語と述語が対応しているか
2.修飾語が適切な語にかかっているか
3.受動・因果・否定などの関係が保たれているか
4.一文として最後まで完結しているか

を確認します。

大学受験教材から、志望校別の過去問へ

英語の読解については、これまで大学受験用の教材も利用してきました。

高校範囲の複雑な構文を先に学ぶという点では有効でしたが、大学受験教材では語彙の難度も大学受験に合わせて設定されています。そのため、語彙による理解の難しさが大きくなり、実際の高校入試で求められる読解力との間にずれが生じる場面もありました。

読解系の学習を一通り終えたことから、今週より第一志望校・併願校の英語過去問に着手しています。

ここからは実際の入試問題を通して、

・語彙の水準
・文章量
・設問形式
・記述量
・時間配分

を志望校の出題に合わせていきます。

また、高校範囲の主要な英文法・語法の復習も一通り終了しました。そこで、今週から英作文にも着手しています。

文法や語法は、問題を見て正解を選べるだけでは十分ではありません。自分で英文を組み立てる英作文を通して、知識を能動的に取り出す精度と速度を高め、学習内容の定着を図ります。

国語――古文単語の空欄を、学習方法の改善につなげる

古文単語の確認テストでは、誤答の多くが空欄でした。

誤った意味を書いた答案と、何も書けなかった答案では、必要な学習が異なります。

誤答であれば、複数の意味の混同や文脈判断の誤りを修正できます。一方、空欄が多い場合には、問題を見てから意味を取り出すまでの経路が、まだ十分に形成されていない可能性があります。

前週と比べると、古文単語に充てた学習時間は増えています。この変化自体は確認できますが、学習時間が増えたことと、白紙から意味を再生できることは別です。

答案だけから実際の学習方法を断定することはできません。しかし、今回の空欄の多さから、少なくとも「問題を見て即答するための練習」が十分に機能していないことは確認できます。

今後は、単語帳を読むだけで終わらせず、

・赤シートなどで意味を完全に隠す
・単語を見て即答する
・答えられなかった語だけを抽出する
・当日・翌日・3日後・7日後に再確認する
・意味だけでなく、品詞や敬語の方向も確認する

という出力中心の学習へ切り替えます。

学習方法が変わったかどうかは、次回の再テストにおける空欄の減少と、即答の精度によって判断します。

なお、国語についても、来週から志望校別の過去問を導入する予定です。

ただし、過去問演習と古文単語の学習は置き換えの関係ではありません。入試問題による実戦演習を進めながら、語彙・文法などの基礎的な再現も並行して確認します。

今週の学習時間

7月24日から7月30日までの学習時間は、以下の通りです。

・7月24日:9時間50分
・7月25日:6時間32分
・7月26日:9時間16分
・7月27日:10時間11分
・7月28日:10時間31分
・7月29日:10時間27分
・7月30日:10時間26分

合計は67時間13分、1日平均は約9時間36分でした。

前週は68時間37分であったため、総学習時間はわずかに減少しています。ただし、学習を行わなかった日はなく、4日間で10時間を超えており、夏休みの学習量としては高い水準を維持しています。

通常教材では、国語・英語・数学・理科・社会の各教科に、おおむね11時間から13時間を配分しています。さらに今週は、第一志望校・併願校の英語過去問にも取り組みました。

特定教科だけに時間が偏る状態ではなく、5教科の学習を維持しながら、英語の実戦演習を追加できています。

ここからの課題は、学習時間をさらに増やすことではありません。

同じ10時間でも、

・答えを眺めていた時間
・白紙から再現した時間
・間違いの原因を分類した時間
・再テストで定着を確認した時間

では、学習効果が異なります。

夏休み後半に向けて、時間の総量だけでなく、その時間の中で行われた出力の質を確認していきます。

5教科を同じ方法で進めない

今週から、教科によって使用教材と学習段階を分けています。

英語は読解学習を一通り終えたため、志望校別の過去問演習へ移行しました。国語についても、来週から過去問を導入します。

一方、数学・理科・社会は、引き続き問題集を中心に進めます。

数学では、場合の数・確率と、確認テストから抽出した苦手範囲の復習を優先します。理科・社会では、問題演習によって単元理解を深めながら、予定を前倒しして一問一答形式の確認も始める予定です。

一問一答は、知識を増やすことだけが目的ではありません。

問題を見たときに必要な語句・原理・年代・因果関係を短時間で取り出せる状態をつくり、問題演習で使える知識へ変えるために行います。

5教科を均等に学習することと、5教科で同じ教材を使うことは別です。

教科ごとの現在地に応じて、

・英語:過去問と英作文による実戦的な出力
・国語:過去問への移行と古文単語の再構築
・数学:問題集による弱点補強と解法の精緻化
・理科・社会:問題演習と一問一答による知識の高速化

という異なる役割を持たせています。

これも学習設計の一部です。

過去問は「解いた後」までで一単位

過去問は、取り組んだだけで得点力に変わるものではありません。

過去問演習は、

解く
→ 採点する
→ 失点原因を分類する
→ 通常教材へ戻る
→ 解き直す
→ 時間を置いて再確認する

ところまでを一単位とします。

失点の原因が語彙であれば語彙へ、構文であれば英文解釈へ、知識であれば一問一答へ、解法の不足であれば問題集へ戻します。

基礎事項の再現を確認せず、過去問を次々と消費しても、学習効果は限定的です。

過去問は「勉強した実感」を得るための教材ではなく、現在の学習をどこへ戻すべきかを示す診断資料として扱います。

次週の学習設計

次週は、以下の方針で学習を進めます。

数学
・学校別模試で失点が目立った場合の数・確率を重点課題とする
・確認テストから抽出した苦手範囲を通常教材で復習する
・場合分けの基準を答案上に残す
・重複や漏れを自分で点検する
・図形問題では、より短く再現性の高い解法を選ぶ

英語
・第一志望校・併願校の過去問演習を継続する
・語彙・文章量・設問形式・時間配分を学校別に分析する
・英文解釈では、日本語訳を一文として完成させる
・英作文を通して、文法・語法を正確かつ速く出力する
・過去問の失点を、語彙・文法・構文・内容理解・時間の項目に分ける

国語
・志望校別の過去問演習を開始する
・古文単語は白紙からの即答練習を毎日行う
・空欄となった単語を優先して再テストする
・現代文・古文ともに、答案が止まった原因を分類する

理科・社会
・引き続き問題集を中心に学習する
・一問一答形式の学習を前倒しで開始する
・覚えた知識を、時間を置いて再度取り出せるか確認する
・問題演習と知識確認を往復させる

全教科共通
・正解・不正解だけでなく、途中の筆跡と空欄を確認する
・学習直後だけでなく、時間を置いた再テストを行う
・過去問や確認テストの結果を、通常教材の課題へ差し戻す
・学習時間ではなく、再現できた内容を記録する

ご家庭で確認していただきたいこと

模試や確認テストが返却されたとき、最初に得点や判定を確認すること自体は自然です。

しかし、次の学習につながる情報は、数字だけではありません。

・どこで答案が止まったのか
・空欄だったのか、誤答だったのか
・考え方は合っていたのか
・最後まで書き切れなかったのか
・同じ問題を白紙から解き直せるのか
・失点後に、どの教材へ戻ったのか

まで確認することで、模試やテストが学習設計の資料になります。

良い結果が出たときほど、「できた教科」の中に残っている領域差を見る必要があります。厳しい結果が出たときほど、できなかった理由を人格や努力不足に結びつけず、答案上の事実から次の行動を決める必要があります。

まとめ――夏休みは、学習量を再現性へ変える期間

今週は、高い学習時間を維持しながら、学校別模試と確認テストによって、これまでの学習成果と残された課題の両方を確認しました。

数学では、図形問題の答案を最後まで完成させる改善が見られました。一方、場合の数・確率には別の課題が残っています。

英語では、構文を捉えようとする書き込みが増えていますが、採点者に伝わる日本語へ完成させる精度が必要です。

国語では、古文単語の学習時間は増えましたが、空欄を減らすための即答練習へ転換できるかが問われます。

そして英語では、読解教材を一通り終えたことを受け、志望校別の過去問と英作文の段階へ入りました。来週からは国語にも過去問を導入し、数学・理科・社会は問題集を中心とした補強を続けます。

総合的な結果だけで判断しない。

正答と誤答の内側を見る。

答案から課題を抽出し、必要な教材へ戻す。

そして、再テストによって変化を確認する。

8月31日までの夏休みは、学習時間を積み上げるだけの期間ではありません。積み上げた学習を、入試本番で正確に取り出せる力へ変える期間です。

次週も、学習量と答案の変化を照合しながら、教科ごとの設計を更新していきます。

■ご案内

Educatioでは、Studyplusによる学習記録、確認テスト、模試・過去問の答案をもとに、学習時間の管理だけではなく、教材の選定、進度調整、弱点への差し戻し、再テストまでを一体として設計しています。

「何時間勉強したか」だけではなく、「何を、どのように学び、どこまで再現できるようになったか」を継続的に観測し、志望校合格に向けた学習設計を行います。化するかを記録・分析します。

当塾の教育方針については、以下をご参照ください。
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