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【学習設計記録】模試で見えた差を、A高校・B高校の得点へつなげる

【学習設計記録】努力しているのに伸びない理由― 最難関レベルに到達するための学習設計 ―

2026年10月20日|模試分析レポート

高校入試までの残り期間が短くなるなか、今回取り上げる中学3年生は、学校生活と並行して入試演習を続けています。

直近に返却された模試では、これまでの学習の成果と、志望校の出題に合わせて修正すべき課題の両方が見えてきました。

今後の方針は、数学の強みを維持しながら、A高校に向けて英語と記述答案の精度を上げ、B高校に向けて英作文と理社の得点を安定させることです。

前回の記事で示した「教材の役割を決める」という方針を、今回は学校別・失点内容別に具体化します。入試分析と本人の答案を照らし合わせ、残り時間をどこに使うかを整理しました。

※生徒・ご家庭のプライバシーに配慮し、志望校は仮名で表記しています。模試の個別成績・順位・判定の数値は掲載していません。

総合的な学力には伸びが見られます。特に数学は、難度の高い問題にも対応できています。学校別模試でも、受験者の多くが正解している基本・標準問題を取り切れており、以前の課題がそのまま残っているわけではありません。

一方、A高校を想定した模試では、英語のリスニングと語彙・文法で失点が集中しました。国語には記述の部分点や空欄があり、数学も図形の途中の設問から得点を伸ばす余地があります。理科・社会には、難問への対応とは別に、既習事項の確認で防ぎたい失点が残っています。

現在は、伸びた学力を、志望校の形式で安定して発揮できるかを確かめる段階です。B高校についても、今後の学校別模試と、初めて解く過去問の結果を使って到達度を確認します。

模試と実際の入試は、問題の難度も受験者も異なります。「過去の合格最低点まであと何点」と単純に引き算することはできません。今回の設計では、取り戻すべき失点を具体化し、その改善を次の答案で確かめます。

学習時間は、9月中旬から10月上旬までの記録がそろった4週間で、週平均約45時間でした。最新の週も、画像が共有された時点で約46時間が記録されています。これには学校の課題や、模試の受験・復習も含まれます。

国語の文章問題、数学の難関校演習、英語の文法・長文、理社の補強を継続できています。ただし、時間をかけた教材と、模試で失点した領域が十分につながっているかは、改めて確認が必要です。

たとえば国語は、文章問題を継続していても記述の失点が残っています。今後は新しい文章を解く時間の一部を、志望校の答案を書き直す時間へ振り向けます。英語も、文法問題集を進める時間の一部を、誤答の再確認と音声学習へ配分します。リスニングは教材名だけでは実施状況を判断できないため、練習内容と正誤を確認できる形で記録します。

A高校に向けて、最初に手を入れるのは英語です。

今回の学校別模試では、長文の一つで十分に得点できている一方、リスニングと語彙・文法で点を落としました。総合模試でも、説明文に比べてエッセイ・物語の得点が伸びていません。英語全体を最初からやり直すよりも、音声、語句の使い分け、文脈の読み取りを分けて補う必要があります。

リスニングは、既に使える過去問音源などを利用し、原則毎日15〜20分を確保します。聞こえなかった箇所はスクリプトと照合し、「音を拾えなかった」「表現の意味が分からなかった」「聞き取った情報を整理できなかった」のどこで止まったかを確かめます。復習後は別の音源でも確かめ、聞き慣れた問題だけ正解できる状態で終えません。

語彙・文法は『最高水準問題集特進 中学英文法・英作文』を中心に、模試で落とした語形変化、整序、語句の使い分けへ戻ります。A高校の過去問で見られる発音・語彙や正誤判断にも接続し、短い問題を正確に処理して読解に時間を残す練習にします。

読解には『最高水準問題集特進 中学英語長文』と学校別過去問を使います。この生徒には、人物の心情が変わった理由や、発言の意図を本文から説明する課題を優先します。誤答では根拠にした箇所を本人に示してもらい、語彙不足なのか、前後関係の読み違いなのかを確認します。

国語では、『最高水準問題集特進 中学国語[文章問題]』の新規演習の一部を、A高校の記述問題に置き換えます。字数制限に頼らず必要な内容をまとめる練習を行い、週2回程度は、書いた答案を講師が確認し、修正後にもう一度書くところまで進めます。

部分点の原因は、元の設問と採点基準を照合して特定します。理由の不足、主語の曖昧さ、本文の言い換えのずれなどを一律に決めつけず、その答案で何が足りなかったかを扱います。古文も短い読解を週2回程度組み込み、主語や出来事のつながりを確認します。難しかった一回の結果だけで、古文全体を不得意と判断することはしません。

数学は、現在の基本・標準問題の精度を維持しながら、平面図形・空間図形の途中の設問を取り切ることが次の課題です。小問の誘導を使う力は、A高校の対策にもつながります。

『超難関9校への2wayチャージ』から、模試で止まった分野に近い問題を選びます。前の小問で得た比や長さを、次の小問でどう使うかを言葉にし、解答を閉じて再現します。『思考力を鍛える新作問題演習』は、その理解を別の設定で試す役割に絞ります。

基本・標準問題を落とさない状態を保ち、最難問の手前まで得点を伸ばす。この生徒の数学は、そこに重点を置きます。

B高校に向けては、英語を文脈の中で組み立てる力と、理社の資料を読み解く力を厚くします。

英語では、前後の文脈に合う整序や和文英訳への対応が必要です。以前の確認テストでは、英作文に主語や時制、構文の取り違えが見られました。その後の模試では英訳の正答も確認できているため、以前の低い完成度をそのまま現在の評価にはしません。ただし、場面が変わっても安定して書けるかは引き続き検証します。

『英作文ハイパートレーニング 和文英訳編』は、過去に誤った構文と、B高校の過去問で必要になった表現を選んで使います。週2回程度の短い演習で、誰について、いつのことを、どのような関係で述べるかを整理してから書きます。主語や時制を変えた文でも使えるかまで確かめます。

長文は、設問の根拠を探す速さと、選択肢を吟味する精度を合わせて鍛えます。リスニングも、本文に加えて質問の内容を音声から捉える練習を組み込みます。A高校対策で設ける音声学習の時間を、B高校にもつながる形で使います。

理科は、今回の模試で失点が偏った電流・天気を先に補修し、種子の実験や金属・イオンの知識を並行して確認します。別の模試では電流で得点できているため、「電流がすべて分からない」とは捉えず、回路、電力、グラフなどのどの条件で崩れるかを調べます。

現在の記録では中1・中3の理科教材への取り組みが目立ちます。電流・天気は中2範囲に当たるため、『最高水準問題集特進』などの手持ち教材から該当単元を補修枠に戻します。全学年の問題集を最初から解き直す必要はありません。

補修後はB高校の過去問に戻り、実験条件、グラフの軸、単位、与えられた規則を整理して解きます。見慣れない設定でも、問題文に示された情報を使って考えられるかを確認します。既習事項の穴を埋めることと、初めての資料を読み取ることを、一つの演習の中でつなげます。

社会は、公民に改善が見られます。以前と同じ比重で公民を繰り返すより、誤答の再確認を続けながら、歴史と地理の補修を厚くします。

歴史では、模試で落とした近代史や人物・出来事の関係を、時代の順序に戻して整理します。『中学自由自在 社会』と学校の教科書を使い、人物名だけでなく「いつ、何を行い、何とつながったか」を確認します。B高校の正誤問題に備えて、本文に加え、関連する図版・史料の説明も確認します。

地理は、統計問題にも正解できているものがあります。順位を広く暗記し直すのではなく、誤答した資料の読み方を特定します。『最高水準問題集 中学地理』と過去問を使い、生産量と輸出量、総量と割合、統計の対象年などを確かめます。地形図や複数資料を使う問題も、必要な情報を選んで判断する練習として組み込みます。

『一問一答 社会』や『中学必修テキスト 社会』は、誤った用語を短時間で再確認する役割にします。確認した知識を、その週の過去問の正誤判断や説明に使えるところまで進めます。

B高校の数学では、確率の場合分けと図形の条件整理を、現在の強みを得点に変えるための確認項目にします。国語では、記述の練習に加え、選択肢ごとに本文の根拠を確かめる精度を見ます。A高校と共通する学習を土台にしながら、解答形式の違いに合わせて仕上げます。

残り期間は、次のように進めます。

10月下旬〜11月前半:
英語の音声・語彙文法、理科の重点単元を先に補修します。数学と国語は、学校別の解答を仕上げる時間を固定します。

11月後半〜12月:
初めて解く学校別過去問で、補修した内容が使えるかを確認します。時間内の得点と、時間を延ばした場合の得点を分け、知識・解法の課題と時間配分の課題を整理します。

B高校の入試前:
五教科を本番に近い順序で解く機会を設けます。教科をまたいだ集中の維持と、取れる問題へ時間を配分する判断を整えます。

B高校の受験後:
そこで得た課題も踏まえ、A高校の形式に合わせた英語・記述・数学の仕上げへ重点を移します。

当面は、学校別の過去問演習と、その直しを含めて週の計画に入れます。目安は一方の学校を五教科で1年分、もう一方は課題の大きい教科です。ただし、模試のある週は模試を実戦演習として扱い、解き直しが残る週は新しい年度を増やしません。

『2wayチャージ』などで既に解いた問題と、初めて解く問題は区別します。初見での到達度を確認する年度は残しておき、見覚えのある問題の得点を、そのまま本番の見通しには使いません。

この計画は、今の学習時間の中で配分を組み替えるものです。国語の一般演習や総合模試問題集の新規演習を一部抑え、学校別の記述、音声、誤答単元の補修に振り向けます。高校入試への直接性が低い検定向けの発展学習は、本人と目的を確認したうえで、入試が終わるまで一時的に縮小する方針です。

今後受験する学校別模試では、A高校に向けた英語の失点が減ったか、数学の精度を保ちながら図形で得点を伸ばせたか、B高校に向けた理社の補修が初見の問題にもつながったかを確認します。異なる主催者の模試でも同じ力を発揮できるかが、次の判断材料になります。

次回の記事では、今回決めた対策と、その後の答案の変化を照らし合わせます。

本人が、自分の失点と次に取り組む内容のつながりを説明できるよう、講師は答案の確認と課題の調整を続けます。積み重ねてきた学習を、入試で必要な一つひとつの得点へ結びつけていきます。

今後の学習記録(ブログ)について

夏休みまでは、学習習慣と学習量を形成する過程を記録する意味がありました。

しかし、これからは入試演習期です。

今後は毎週の学習時間を公開する形式から、模試や過去問などの客観的な結果が返却された段階で、失点の原因と改善策を分析する形式へ移行します。

なお、公開記事の頻度を下げても、内部での学習記録と週単位の確認は継続します。

公開するのは節目ごとの分析ですが、実際の学習設計は毎週見直します。

学習時間は、努力の量を示します。

しかし、入試で必要なのは、その時間を得点へ変えることです。

これからは、「どれだけ取り組んだか」から一歩進み、「何ができるようになり、何がまだ得点になっていないのか」を基準に、受験までの学習を再設計していきます。

■ご案内

Educatioでは、Studyplusによる学習記録、確認テスト、模試・過去問の答案をもとに、学習時間の管理だけではなく、教材の選定、進度調整、弱点への差し戻し、再テストまでを一体として設計しています。

「何時間勉強したか」だけではなく、「何を、どのように学び、どこまで再現できるようになったか」を継続的に観測し、志望校合格に向けた学習設計を行います。化するかを記録・分析します。

当塾の教育方針については、以下をご参照ください。
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