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褒める・叱るで迷ったときに──家庭で使える学習フィードバック実践ガイド──
〖家庭学習設計シリーズ 特別編|第8回・実践編〗
はじめに
「頑張っていることは分かる。でも、どのように声を掛ければよいのだろう。」
「課題が終わっていない。注意したいけれど、また言い合いになりそう。」
「感情的に叱ってしまった。今から、どのように話し直せばよいのだろう。」
家庭学習では、勉強の内容だけでなく、子どもにどのような言葉を掛けるかについても、迷うことがあります。
家庭学習設計シリーズ第8回では、結果を一緒に喜びながら、本人の判断や修正にも目を向け、次の行動につなげる関わり方について整理しました。
▶ 第8回|褒め方・叱り方で学力は変わるのか──結果ではなく思考を認める──
今回はその特別編として、第8回の考え方を日々の家庭学習につなげるために作成した、塾生・保護者向けの実践資料をご紹介します。
「ちゃんと」から、今の一件へ
例えば、小学生が「終わった」と言った課題に、丸付け後の直しが残っている場面を考えてみます。
「ちゃんと直しなさい」と伝えたくなるかもしれません。しかし、それだけでは、どこで止まったのか、次に何から始めればよいのかが分からないこともあります。
問題が難しかったのか。直しまで行うことを理解していなかったのか。予定していた時間を取れなかったのか。
同じ「終わっていない」でも、その理由によって必要な対応は変わります。
そこで、まず見えている事実を伝えます。
「丸付けの後の直しが残っているね。」
次に、本人に尋ねます。
「どこで止まった?」
話を聞いたうえで、問題文や例題へ戻る、残りに取り組む時間を決める、解き直しても分からない問題を先生に質問するなど、次に行うことを整理します。
その場の会話で次に行うことが決まっても、残りの課題が完了したわけではありません。実施や直しまで確認します。
実践資料では、このような関わり方を「事実 → 本人の考え → 次の行動」の順序で整理しています。
安心して話せることと、必要な基準を伝えること
子どもが失敗や分からないことを話したとき、最初から責められると感じれば、次は状況を隠したくなるかもしれません。
一方で、気持ちを受け止めることは、残った課題をそのままにすることではありません。
まず何が起きたかを確かめ、本人の話を聞く。そのうえで、必要な課題や修正に向き合います。
答えを書き写して終えた場合や、「終わった」という報告と実際の状態が異なる場合も、すぐに人格を評価するのではなく、何が起きたかを分けて考えます。
学習に取り組めていないことと、事実と異なる報告をすることは、同じではありません。約束を守ることや誠実な行動については、ご家庭の価値観に沿って伝えることも大切です。
失敗を隠さず話せることと、必要な基準があること。その両方を大切にしたいと考えています。
学年によって、家庭と塾の役割は変わる
家庭での関わり方は、すべての学年で同じではありません。
小学生については、学習できる時間と環境を整え、課題の実施や直し、提出までを家庭と塾で支えます。Educatioでは、丸付けは原則として保護者にお願いし、間違い直しは本人が行います。学習内容を保護者が代わりに教えるのではなく、子どもが自分で読み、考える時間を守ります。
一方、中学生・高校生には、自分の学習や進路に向き合い、行動と結果を引き受ける意識を育てたいと考えています。
そのため、保護者に日々の課題や学習時間を直接管理していただくことは求めていません。学習の計画や改善は、本人と講師のやり取りを中心に進めます。
塾では、答案や説明、確認テスト、定期テストや模試などを通じて、学んだ内容が身に付いているかを確かめます。Studyplusの利用対象者については、日々の学習記録も確認し、結果と照らし合わせます。
家庭には、生活や健康を支え、進学に関わる家庭の考えや条件を共有していただく役割があります。また、学習の得意・不得意と、誠実な行動は分けて考えます。
実践資料でも、家庭での課題確認を主に小学生の場面として扱い、中高生には同じ関わり方を求めないよう、役割を分けて示しました。
家庭で迷いやすい場面を、一冊に
今回作成した資料は、
「家庭で使える学習フィードバック実践ガイド」
──褒める・叱るを、次の一歩につなげる──
全12ページの、Educatio塾生・保護者向けの資料です。
塾で学習を進めていても、家庭では、声の掛け方や課題の確認について迷う場面があります。そうしたときに、保護者の方が一人で判断を抱え込まず、必要なページを手掛かりにできるよう、この資料を作成しました。
声掛けの例だけではなく、その場で何を確認し、次にどのような行動につなげるかを、場面ごとに整理しています。
- ・良い結果や、本人の判断・修正を認めたいとき
- ・小学生の課題が終わっていないとき、書き写しや報告の食い違いがあるとき
- ・テストの結果を、本人がどのように受け止めているか聞きたいとき
- ・「分からない」「もう嫌だ」と言うとき、返事がないとき
- ・保護者が感情的になり、言い過ぎてしまったとき
- ・小学生の家庭学習を確認する時間が十分に取れないとき
- ・小学生・中学生・高校生それぞれの家庭の役割を確認したいとき
小学生の課題について塾へ相談する目安や、相談時に伝える内容もまとめています。
忙しいご家庭に向けて、三分を目安に会話と確認を絞る方法も掲載しました。これは、三分ですべての学習を終える方法ではありません。小学生の場合、丸付けや課題の実施・直しの確認には、別に必要な時間を確保します。
必要なときに、必要なページを
資料は、最初から最後まですべて読んでいただくためだけのものではありません。
課題が残っているときは、その場面のページへ。言い過ぎてしまったときは、会話を立て直すページへ。今のご家庭に必要なところから開いていただけます。
11ページには、起きた事実、本人の考え、次の行動などを整理する「次の一歩を決めるシート」を用意しました。小学生は親子で、中高生は本人が必要に応じて使います。普段のノートで整理できていれば、改めて書く必要はありません。
12ページには、「褒める・叱る前の確認カード」をまとめています。必要なページを印刷し、迷ったときに手元で見直すこともできます。
保護者の方に、いつも完璧な言葉を選んでいただきたいわけではありません。うまく話せなかった日も、言い過ぎた後から関係を立て直すことができます。
家庭で迷う場面を、家庭だけで抱え込まないこと。必要なときには塾に相談しながら、お子様に合った関わり方を一緒に考えていきたいと思います。
One Thought
子どもを評価するための言葉から、
子どもが次に進むための言葉へ。
家庭での一言も、学びを支える設計の一つです。
塾生・保護者の皆様へ|実践ガイドのご案内
「家庭で使える学習フィードバック実践ガイド」は、Educatioの塾生・保護者の皆様に向けて作成した資料です。家庭での関わり方に迷ったとき、必要な場面から繰り返しご活用いただけます。
※本資料の閲覧用パスワードは、塾生・保護者の皆様へ別途ご案内いたします。
▼ 家庭で使える学習フィードバック実践ガイド(全12ページ・PDF)
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